マキャヴェッリ語録 書籍 感想
この本は、著者がマキャヴェッリの書いた「君主論」や「政略論」等から、マキャヴェッリの思想を抜粋したものです。
マキャヴェッリについては、「君主論」を書いた人としか、知りませんでした。
読んだ感想は、現実的な思想だと思いました。その通りと思える内容ばかりでした。
「人間いかに生きるべきか、ばかり論じて現実の人間の生き様を直視しようとしない者は、現に所有する者を保持するどころか、全てを失い破滅に向かうしかなくなるのだ。なぜなら、何事につけても善を行おうとしか考えない者は、悪しき者の間にあって破滅せざるを得ない場合が多いからである」
これは、正論を言われても、現実は手間や予算で難しいことを思い浮かべました。
「国の基盤は、正義と力。正義は国内に敵を作らないために必要であり、力は国外の敵から守るために必要であるからだ」
これは、日本について思ってしまいます。
「自らの安全を自らの力によって守る意思を持たない場合、いかなる国家といえども、独立と平和を期待することができない。なぜなら、自ら守るという力量によらずに、運のみに頼るということになるからである。「人間世界では自らの実力に基礎を置かない権勢や名声ほど頼りにならないものはない。」(タキトゥス)とは、いつの世でも応用可能な賢い人々の考えであり、評価であったと思う」
これも、日本が思い浮かびました。
「人は心中に巣くう嫉妬心によって、誉めるよりもけなすほうを好むものである」
等、思い当たる話がたくさん出てきます