maurumx’s blog

好きなマンガ、ライトノベル、小説、一般書、ラグビーについての感想を書いていきます。

最後の医者は桜を見上げて君を想う 書籍 感想

最後の医者は桜を見上げて君を想う  二宮敦人 TO文庫 Kindle

 

ガンや白血病などの「死」に近い病気に接する医者・治療法を軸にこの物語は書かれています。症状が末期になったときに、放射線治療を続け最後まで病気と闘うことを信条とする医師。緩和ケアで死ぬことに振り回されず自分として死ぬという選択肢があることを提案する医師。その相容れない二人の考えを協力できるものに変えられないかと考える医師。3人の医師が患者に対する物語でもあります。

 

4人の患者が出てきました。その放射線治療の様子や苦しさの描写は、“もし自分だったら”と思い浮かべました。怖くなりました。自分だったら、闘病か緩和ケアかどう選ぶか、その時にならないとわかりません。考えると怖いです。

 

本書で「命の価値はその『長さ』ではなく『使い方』にあるわけだろう?僕が決めた命の使い道を、君なら最優先にしてくれると思ったけれど」とありました。哲学的なものと思いますが、考えるべきことだと思いました。