maurumx’s blog

好きなマンガ、ライトノベル、小説、一般書、ラグビーについての感想を書いていきます。

死にたがりの君に贈る物語 読書 感想

死にたがりの君に贈る物語 綾崎隼 ポプラ社

 

本屋さんのポップが気になり読みました。

 

十代二十代を中心に熱狂的人気のある小説「Swallowtail Waltz」の第5巻で、人気のあるヒロインが死亡する。死なせたことが社会現象のようにSNSで炎上します。作者は、氏名年齢性別が伏せられた覆面作家のミマサカリオリ。最終巻として第6巻が予定されていたが、作者の連絡も途絶えてしまう。第5巻発表から1年ほど経った頃に、ミマサカリオリの家族より、死去の発表がされる。

続編が発表されないことに絶望し、自殺(未遂となった)を図る少女もいた。

自殺未遂の少女が出たことで、小説の出版社は対応に追われる。ミマサカリオリの担当編集者の杉本はあることを考える。作品の内容は、絶望した若者たちが廃村で集団生活し、そこで様々なことが起る物語です。そして、作品と設定を同じく廃村で集団生活をして、出版されない最終巻を自分たちで見つけようと杉本は考える。その参加者は、自殺未遂の少女をはじめ「Swallowtail Waltz」の熱心なファンたちである。

おもしろかったです。読んでいて、うまく表現できないのですが、感動なのか感動に似た感情が流れ込んできました。

 

主人公は誰?と考えてしまいましたが、内容が面白いから“誰でもいいや”と自分の中ではなりました。

 

「Swallowtail Waltz」によって人生観が変わった、影響された方々が集団生活に参加します。自分が読んだ中で、そういった作品を考えると、面白い作品はいっぱいあるのですが、人生観が変わったといえるのかという作品は思い浮かびません。それに近い面白い本は、金庸の作品、影山民生の作品、司馬遼太郎竜馬がゆく坂の上の雲です。