maurumx’s blog

好きなマンガ、ライトノベル、小説、一般書、ラグビーについての感想を書いていきます。

紅霞後宮物語 第零幕 二、運命の胎動 読書 感想

紅霞後宮物語 第零幕 二、運命の胎動 雪村花菜 富士見L文庫


主人公は関小玉(しょうぎょく)。前巻で、婚約破棄されてからの軍に入隊しました。
小玉は出世はしていましたが、どちらかといえば出世には興味がなく流される感じで出世します。しかし部下の理不尽な死により、「部下を守れる人間になってやる」という目標?目的?ができます。

小玉の部下に周文林(しゅうぶんりん)が配属されます。文林は武科挙という選抜試験に合格し出世コースにいる人間だった。見目は麗しく、小玉も「目の保養になる」というほど美しい青年であった。しかし、小玉と文林はそりが合わなかった。小玉は叩き上げの出世頭、文林はエリート武官ということも影響し二人はそりが合わなかった。
この巻では文林の小玉に対する気持ちが徐々に和らぐまでが描かれています。

小玉の部下は周文林のほかに、部下の中で一番強い強い明慧(めいけい)、女装をしている黄復卿(こうふくけい)がいます。この物語は中国の隋や唐の時代をモデルにしていると「あとがき」にありました。この時代に女装の軍人は実際にいたのでしょうか?中国は宦官文化?なので寛容だったのでしょうか。少し考えてしまいました。

次はどんな活躍をするのでしょうか。続きを読もうと思います。

へうげもの 5巻 読書 感想

へうげもの 5巻 山田芳裕 モーニングKC 講談社

 

いつのまにか、主人公の佐介こと古田織部が古織(ふるおり)と呼ばれていました。

 

この巻は秀吉の九州平定と建築中であった聚楽第とその周辺の大名屋敷の完成の話が中心です。

古織は、九州平定に向かう途中の秋月城攻略時に、秋月城主の娘を連れ出します。その時に古織は「潮時にも一座建立(いちざこんりゅう)を求めるが数寄者の心得よ」としたり顔でいいます。話の流れと古織のしたり顔で、粋な振る舞いや展開の感じがしました。でも、感覚だけは「粋」な感じにおもえましたが、意味はよくわかりませんでした。意味がよく分からないけど、そんな感じがするのは、使われたセリフと絵の力でしょうか。

 

キリスト教を棄教できない高山右近と古織の別れの場面が良かったです。数寄者・高山右近の意地が語られます。このシーンが好きです。意地を通せるような何かに出会ってみたいと思いました。

 

古織の屋敷が世の評判になり、古織が調子に乗ってきました。そこで次の巻に続くのですが、どうなるか楽しみです。

「欲しい!」はこうしてつくられる 読書 感想

「欲しい!」はこうしてつくられる マット・ジョンソン プリンス・ギューマン 訳者 花塚 恵 

 

人は気づかないうちに視覚、聴覚、などを通して、良い悪いのイメージを物事に作り上げます。

そのことをいろいろな事例、その仕組みを説明してくれる本です。

ワインやスープの味覚実験、「意識のアンカリング」、ゴルティロックスというバイアス(3つの選択肢を提示されると、人は真ん中の選択肢を選ぼうとする)、企業のマーケティングの話など興味深い話がありました。

 

その中で、「ツァイガルニク効果」というものがありました。「ツァイガルニク効果」は、『最後まで物事を終わらせたいと思うこと。勉強も途中で止められるとその事が気になり、止められた勉強の記憶は強くなっている』というものです。このとおり記憶が強くなればいいのですが、自分のことを考えるとちょっと違います。やっていたこと、途中でやめたことを忘れてしまうか、どこまでやっていたかわからなくなります。これはやる気の問題でしょうか?年齢の問題でしょうか?

 

もう一つ、2016年大統領選、ドナルドトランプの選挙チームの話も印象に残りました。選挙チームは、性格分析によるアプローチを行い、性格ごとにアピール内容を変えてトランプのアピールをしました。有権者の性格はフェイスブックより集めました。トランプはツイッターもうまく利用していましたので、マーケティングのツールとして、デジタルテクノロジーの利用もイメージつくりには有効なのでしょうね。

宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する 第315~316話 感想

宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する 第315~316話 すずの木くろ 「小説を読もう!」より

 

撤退したバルベール軍を追いかけるようにアルカディア軍は出発しようとしていた。フィレクシアとティティスはアルカディア軍の進軍は約束違反だと抗議するフィレクシアとティティスにカズラたちは、ある映像を見せます。
映像の内容は、見たことがない破壊力の武器を使った世界の戦争でフィレクシアとティティスは驚き恐怖するが信じることができなかった。
カズラたちは二人に信じさせるために、いろいろなことを見せるお話です。

信じさせるための仕掛けにマリーの身体能力を見せる場面があります。片手指たて伏せを見せました。
私は、片手指たて伏せができる人は実際にいるのか疑問に思っています。想像すると、目に浮かぶのは指が折れるところです。可愛らしいマリーの片手指たて伏せはインパクトがありますね。

信じていないことを信じるようにさせるには衝撃的なきっかけがないと難しいですよね。

続きを読んでいこうと思います。

紅霞後宮物語 第零幕 一、伝説の始まり 読書 感想

紅霞後宮物語 第零幕 一、伝説の始まり 雪村花菜 富士見L文庫

 

主人公は関小玉(しょうぎょく)。紅霞後宮物語は30代で皇后になった女性武官の話のようです。この零幕は軍に入り出世するまでの前半が描かれています(あとがきより)。

この巻が出るまでに第四幕まで出版されています。出版順ではないですが、零幕より読もうと思います。

 

婚約破棄から始まります。小玉は貧しい村の貧しい家の娘です。婚約破棄と言えば異世界令嬢ものと思ってしまいます。主人公は相手の都合で許嫁に捨てられます。小玉に非はないのですが、婚約破棄は女性にとっては傷物と周りからは思われます。狭い村では結婚は難しくなり、家族はやさしいのですが、家に居続けるのもはばかられて、軍に入隊します。

小玉の性格は、うじうじと過去を振り返らなく、物事の本質を見る目を持っており、合理的な考え方の性格のようです。

この巻は軍に入隊し、少しづつ頭角を現していく小玉と小玉の本当の初恋の話です。

 

読みやすく面白かったです。続きを読んでいこうと思います。

 

ところで、最近ない許嫁について思ってしまいました。今は、許嫁はドラマや小説、漫画でしか聞かないのですが、許嫁制度の世であれば、結婚する人が今よりは多く、ここまでの少子化にならなかったのではないかと思います。でも、許嫁よりお見合い結婚のほうでしょうか?お見合いをセッティングできる人が少なくなった方が結婚する人が少なくなった原因かもです。ふと、そんなことを考えてしまいました。終わりです。

ユダヤ大富豪に伝わる最高の家庭教育 読書 感想

ユダヤ大富豪に伝わる最高の家庭教育 天是太郎 青春新書

 

子供にやってほしいこと、身につけてほしい考え方がいっぱいでした。

ユダヤ式ノートの取り方」、「習慣が変われば結果が変わる。結果が変われば人生が変わる」、「ポイント制とお小遣いの話」、「自分で稼ぐ力」が気になりました。

 

ユダヤ式ノートの取り方」は、教えられたことをメモのように書くのではなく、気づいたこと・思い浮かんだヒントやアイデアを書きます。思い浮かんだヒントやアイデアは、自分の中から沸き起こった「自分自身の言葉」です。自身が感じた言葉が自分の人生を変えることができる。受動的ではなく自発的に考える習慣が身につくと思いました。

 

「ポイント制とお小遣いの話」では、お手伝い・やってほしいことをするとポイントがたまり、ポイントに応じて好きなものを買ってもらったり、ネットなども見ることができるというルールのことです。「頑張ったぶんだけ自分の得たいものが手に入る」「何もしないと何も手に入らない」という社会のルールを学ぶことができるとありました。ダイレクトにお金を渡すお小遣いよりいいように思いました。

 

参考になる話がいっぱいで、読んでよかったと思いました。

宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する 第313~314話 感想

宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する 第313~314話 すずの木くろ 「小説を読もう!」より


バルベール軍が撤退して、次の作戦にアルカディアも動き出します。
進軍が始まった時にルグロがカズラにバルベールとの講和の可能性について話しかけます。ルグロの分析はすごいですね。口調は王族らしくない態度ですが、ルグロの人が死なないようにしたいという考え方は好感度を際立たせます。

ムディアに向かう夜営中、約束違反と抗議をするフィレクシアに対し、ミクレムがバルベールには積年の恨みがあるので叩きつぶすと責め立てる。
雰囲気が悪い中、ティティスとフィレクシアはカズラに連れ出され、ある動画を見せられることになります。

ここで戦争の攻撃した側、された側、攻撃した側にもいろいろな事情があって…という話があります。解決・解消は難しい問題ですね。芽生えた悪感情は時間で解決される場合もありますし、逆に隣国のようにより?悪感情になる場合もあります。難しすぎますね。
経済的な繋がりを強くして、お互いの心理的に近づくことで最終的に関係改善することがりそうですが、隣国を見ているとやはり難しく思います。永遠の課題なんでしょうね。